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株式会社 和久田幸佑建築設計事務所
建築/デザイン/インテリア/リノベーション
正面外観 向かって左側が多目的スペース、右側がバーカウンター
正面外観
店内カウンタ ー
店内より表を見る
トイレボックス
多目的な土間空間
多目的な土間空間
店内カウンター
店内内観
店内内観
コミュニティの接点
HSベース
用途:飲食店舗(カフェ&バー)、多目的スペース
規模:49㎡ 地上7階階建ての1階部分
構造:RC造
所在地:東京都内某所
掲載:テクチャーMAG
街に開かれた多目的スペースを内包するカフェ&バーの計画です。江戸の周縁という立地が持つ場所の魅力を引き立てる場所としてデザインしました。
■ 接点
「HSベース」は、五叉路の交差点に建っている。商店街の起点であり、全ての坂道が集まる場所である。通学路であり、信号待ちの場所であり、駅への近道である。かつてこの道は、参勤交代の花道の始まりの場所であった。江戸の内側だと言う人もいれば、外側だと言う人もいた。明治に入ると、一面の畠にもなった。水運がひかれて、新興印刷業の一大地となった時もあった。三業地として、花街が栄えた時代もあった。この場所は、いつの時代も「接点」として機能していた。
■ 余白
「HSベース」は、入組んだ台地の谷間に建っている。高台は計画的に整備され、低地は無秩序に発展する。残された「余白」は様々なヒト・モノ・コトを受け入れる。「余白」であるから、「接点」でありえたのかもしれない。新しい「文化」は、いつでも「余白」から生まれる。
■ 縮図
「HSベース」は、街の縮図である。徳田秋声の絶筆『縮図』は未完に終わったが、ある置屋を舞台に、戦前末期の、街の、時代の縮図を描き出そうとした。物語に続きがあるのなら、この周縁の小さな「余白」に集まる人々によって、紡がれていくことを期待する。
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