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湖の駅

さめうらカヌーテラス

用途:艇庫、トレーニングルーム、物販、プール等

規模:412㎡

構造:S造+RC造+W造

所在地:高知県土佐郡土佐町

竣工:2020年9月

さめうら湖周辺整備基本計画等策定業務公募型プロポーザルにて最優秀提案で設計者に選定(TA+A、三愛設計とJV)

掲載:新建築2020年11月号​

   建築技術2021年1月号

   アーキテクチャーフォト

   WA(World  Architecture)

​撮影:小川重雄

2018年10月に公募型プロポーザルで選定され基本計画策定から取り組んだ。当初は競技カヌー振興に重点的に貢献できる施設構成を求められたが、補足的に掲げられていた地域のアクティビティを通じた観光の要素をさらに発展させ計画骨子の両輪とする事で、自律的な施設運営を目指すことが、2018年11月から2019年1月までに計3回実施したワークショップで顕在化した。特に地域を案内する魅力的な「道先案内人」が数多く存在した事が地域の特別な資源となった。事業収支計画の策定や地域創生関係交付金助成の際の資料策定にも寄り添いながら町役場と二人三脚で進めた。南の山側隣地にある早明浦ダムキャンプ場やさめうら湖湖面を含めて「湖の駅」として一体的拠点整備を行う事となった点が、具体的な設計業務前の基本計画策定から設計チームとして参画した本計画の特徴を存分に活かした結果である。

中山間地域は、場所の大半が山(傾斜地)である。山々の間に川が流れ、川と山の間の僅かな平地に集落が形成される。自然環境に僅かに手を加え、自然と一体の新しい生活環境を獲得している。

嶺北地域を象徴するさめうら湖は、四国地方の生活を支える水瓶として、自然地形とダムが一体に混ざり合い雄大な湖面環境を形成している。同じく地域の魅力的景観の一つである相川の棚田も、自然の斜面に人が手を加え、段差の中に見事な水田の景観を構築している。嶺北地域の既存景観の中に、切り開かれた人々の生活が一体的に融合し、新しい生活環境を形成していると言える。それが、中山間地域で営まれる人々の生活の場の魅力である。

 

青少年等の家として役割を担った旧さめうら荘が隣地に移設され、現しになった段差や擁壁等の微地形と変形した地型に、それらを紡ぎ合わせるように建築を挿入した。建築が環境を切り取るのではなく、既存環境と建築が混ざり合う中に多様な場所を生み出したかった。周囲の山並みに馴染み浮遊する大屋根を架けることにより、内外を問わず敷地全体が競技カヌー振興と同時にレジャー・観光にも資する施設として機能している。湖面への眺望を獲得する中央の開放的な伽藍堂空間は、土佐町のアウトドアアクティビティや農業・自然体験などのガイド拠点としてフレキシブルな活用を受容する場となる。同時に迫り出した大きな軒下空間はそれらの休憩やコミュニケーションに寄与する様々な中間領域を生み出す。施設運営者や利用者がこの場所を使いこなし、町が目指す競技カヌー振興とスポーツ観光の更なる発展につながることを願っている。